「調味料(アミノ酸等)」
加工食品の裏を見るとよく見かける原材料だと思います。
アミノ酸と聞くとたんぱく質を構成しているアミノ酸を連想して、三大栄養素のたんぱく質だから体に良いものだと考えている人も少なくないのではないでしょうか。
実はこの調味料(アミノ酸等)は、いろいろな物質を混ぜ合わせたもので、強いうま味を付与するために食品に使われています。
では調味料(アミノ酸等)の原材料の一例を参考までに見てみましょう。
L-グルタミン酸Na 20.0%
塩化カルシウム 5.0%
クエン酸三Na 3.6%
リン酸水素二カリウム 2.3%
乳酸カルシウム 2.2%
DL-アラニン 1.9%
5-イノシン酸Na
1.7%
L-酒石酸水素カリウム 1.6%
フマル酸一Na 1.6%
コハク酸 1.6%
D-ソルビトール 1.0%
コハク酸一Na 1.0%
L-リジン塩酸塩 0.8%
炭酸カリウム(無水) 0.8%
DL-メチオニン 0.6%
L-アスパラギン酸Na 0.3%
L-アルギニン 0.1%
たんぱく質加水分解物 53.9%
※「食品の裏側2 実態編」著:安部司 引用
こんなに化学物質名を目にするのは、高校の化学の授業でもなかったのではないかと思うほど、知らない物質が使用されています。すべての物質名を理解する必要はないですが、こんなにも多くの物質が使われていることは知っておくべきでしょう。
もし自分が食べるものに何が使われているか正確に把握したい人は、メーカーに問い合わせるのも良いかもしれません。親切なメーカーであれば、教えてくれるかもしれません。
ただ、これだけ物質が使われていても調味料として「うま味を付与する」ために使用される場合は、一括表示と言って「調味料(アミノ酸等)」とグループ名を記載すれば良いことになっています。
調味料(アミノ酸等)を使用しているメーカーは、最終製品の原材料名に何と書かなければならないかとばかり気にして、実際に使用する原材料に何か使われているかは、あまり気にしてないのではないでしょうか。疑問が残るところです。
次に調味料(アミノ酸等)の主成分である「グルタミン酸ナトリウム」がどのように作られているか製造工程の一例を見てみましょう。
サトウキビから砂糖が作られていることを知っている人は多いと思いますが、その工程で、もうこれ以上砂糖が取れない「廃糖蜜」というものが出ます。これを遺伝子組み換えで作ったバクテリアであるグルタミン酸生産菌に分解させていきます。グルタミン酸生産菌とは、その名の通り、働きアリのようにグルタミン酸を黙々と生産してくれるバクテリアです。
これで出来上がるのがグルタミン酸ですが、水に溶けにくく「うま味」も弱いので、さらに「うま味を強くするため」にアルカリ剤であるカセイソーダで中和反応を行い「グルタミン酸ナトリウム」にして完成です。
では、遺伝子組み換えバクテリアで作ったグルタミン酸ナトリウムが主成分で、さまざまな物質を組み合わせて作る「調味料(アミノ酸等)」は、体に悪影響を与えるのか。
結論から言うと直接的な因果関係で危害を立証することは難しいかと思います。
ただ頭痛や体の痺れの原因ではないかと言われたり、偏頭痛の原因ではないかと言われたりしている。アメリカでは「NO MSG」といってグルタミン酸ナトリウムを使用しない料理店や加工食品があるのは事実。
「疑わしきは食さない」「自然なものを選ぶ」ことは、非常に重要だと思います。
特に味覚が発達する離乳食から幼児食のときは、出来るだけ工業的に作られたものではなく、自然由来のものを食べさせることが本物の味を覚えることにつながります。
もちろん大人も同様で、「強いうま味」が美味しいと感じてしまうと人はもっともっと「うま味」を欲しくなってしまいます。そしてどんどん濃い味になってしまう。
オススメしたいのは、例えばサラダを食べるときにドレッシングをかける前に一口そのまま食べてみる。そうすると野菜の甘みや苦みを感じると思います。好き嫌いはあると思いますが、それが本来の自然の味で、自分たちがどれだけ手を加えて食べているのか。サラダは、ドレッシングを食べているのではないかと思うほどで、美味しいとは何かを考えさせられてしまう。
出汁も最近では、味付けされた出汁が多く販売されています。塩で塩味やうま味を増幅させたり、調味料(アミノ酸等)やたんぱく加水分解物で強いうま味を加えていたりします。飲み比べると、どれだけ「強いうま味」が付けられているのかが分かります。
野菜をそのまま食べたり、シンプルな出汁を飲んだりして、少しずつ本来の味を楽しむことが味覚を取り戻す第一歩になるかもしれません。
人間の身体は自分の口から食べたもので作られています。何を食べるかは、どのような身体を作りたいのか、健康的な身体になれるかに直結しています。
「明日からオーガニック生活だ」と意気込むことはありません。出来ることから少しずつ続けることが大切です。
この記事が日々の食の選択を見直すきっかけになればと思います。
コメント
コメント一覧 (1)
もちろん頭痛や痺れの原因ではないかというのも言いがかりに過ぎません
やたら化学物質という言葉を強調しておられますが、もしかしてあなた反ワクじゃないですよね。アレは相当頭が悪く見えるのでやめたほうがいいですよ
oridge
がしました